濁点・半濁点だけを一度に覚えさせず、「は・ば」など二枚から始めます。大人が読んで子どもが選ぶ遊びにすると、まだ自分では読みにくくても参加できます。慣れたら「ぱ」を加え、ことばの中でも確かめましょう。
最初は「は・ば」の二枚だけでよい
濁点は「ば」の右上にある二つの点、半濁点は「ぱ」の右上にある小さな丸です。「は・ば・ぱ」を並べると、もとの形が似ていても、右上の印と読みが変わることを比べられます。ただし、初日から三つを言い分ける必要はありません。
まず「は」と「ば」を同じ大きさで書いたカードを用意し、大人が指で示しながら「は」「ば」と読みます。「こっちには点が二つあるね」と見た目も伝えます。子どもが点のある方を指せたら、その日はそこまででも構いません。すべてを覚えたか確かめるテストにはしないようにします。
「る・ろ」「め・ぬ」のようにもとの形で迷う場合は、似ているひらがなの形を見分ける遊びが参考になります。ここでは、もとの文字に点や丸が付いて、読みが変わる組を扱います。
ここでは、いくつかの文字に親しみ始めた5〜6歳の遊びを例にしています。年齢だけで始める時期を決めず、子どもが気にした文字から試してください。もとのひらがなにまだ興味が薄いときは、名前から始める、書く前の文字遊びへ戻っても大丈夫です。
カードは、点や丸まで一枚の紙に書く
大人が厚めの紙に、太めの黒いペンで「は」「ば」「ぱ」を一文字ずつ書きます。カードの色や大きさはそろえ、文字そのものを比べられるようにします。点や丸だけを小さく切り離す必要はありません。文字の一部として最初から書いておくと、置く位置がずれたり、印だけなくなったりしにくくなります。
最初に出すのは二枚。使わない一枚は脇へ置きます。裏には模様を付けず、向きを直してから並べましょう。大人の手書きで形に差が出すぎたときは、見本の書体をそろえるなど、もとの文字の形も確認します。「点があるから違う」のか、「書き方そのものが違う」のかで迷わせない準備です。
カードを切るのは事前に大人が担当しても構いません。子どもとはさみを使う日は、切る時間と並べる時間を分けます。文部科学省のはさみの使用前の確認事項を参考に、手と利き手に合う道具、留め具の状態を確認し、使った後は刃を閉じて保管します。家庭での見守りは初めてのはさみ遊びの準備も確認してください。

「聞いて選ぶ・一緒に読む・交代する」の順で遊ぶ
遊びは三段階に分けます。子どもがすぐ声に出さなくても、大人の読みを聞いて選ぶところから参加できます。正解を急がせず、カードを二枚とも見える向きに置きましょう。
- 聞いて選ぶ:大人が「ばはどっち?」と一回だけ言い、子どもが指すのを待つ。
- 一緒に読む:選んだカードを指しながら、親子で「ば」と読む。言いたくなければ大人だけが読む。
- 役を交代する:子どもがカードを一枚選び、大人が読む。子どもは聞き役でもよい。
左右の位置を覚えて選んでいるようなら、カードを入れ替えてもう一度だけ試します。二枚で迷いが少なくなったら「ぱ」を追加し、「今度は丸があるね」と違いを見ます。うまくいかなければ、そのまま二枚へ戻してください。
「はと」「ばす」「ぱん」の絵があると、それぞれの最初の音をことばにつなげられます。ただし、三語は一文字だけを変えた組ではありません。ここでは「最初の文字に注目する遊び」として扱い、絵を見ただけで当てられても、最後に文字を指して一緒に読めば十分です。

慣れたら、点が付くと別のことばになる組を試す
一文字の遊びに慣れたら、二つのことばを並べてみます。最初は一組だけにし、読めない文字は大人が読みます。カードを何枚もばらばらに並べ替えるのではなく、完成した二つのことばの、変わった部分を探します。
| 点がないことば | 点があることば | 見る場所 |
|---|---|---|
| かき(果物の柿) | かぎ(鍵) | 二文字目の「き・ぎ」 |
| てんき(天気) | でんき(電気) | 最初の「て・で」 |
柿と鍵の絵を添え、「点が付くと、こっちは家の鍵になったね」と話します。何の絵か分からなければ、文字の違いより先に絵の名前を共有しましょう。大人は「点を付ければ何でも別のことばになる」と説明せず、意味を知っている組だけを使います。
「は・ば・ぱ」では、点も丸もないもの、点が二つあるもの、丸があるものを並べるだけでも遊べます。半濁点は、ここでは「は行の文字に付く丸」と伝えます。「か」に丸を付けるなど、どの文字にも自由に付けられるルールにはしません。ことばを作る遊びへ広げたい日は、ひらがなの並べ替えゲームを別の遊びとして選べます。

間違えたら、読み直すより先に見る場所を示す
「ば」を「は」と読んだときは、「違うよ、もう一回」だけを繰り返さず、「右上に何があるかな」と指で示します。それでも迷うなら、大人が二枚を順に読んで終えても構いません。子どもに同じ音を何度も言い直させることが、この遊びの目的ではありません。
大人が出題を続ける形になったら、子どもに好きなカードを選んでもらい、大人が読む側へ替わります。三回ほどやり取りしたら「もう一組見る? 今日はしまう?」と選べる形にします。短い時間で終わっても、次に使う二枚を一緒に封筒へ入れておけば、再開しやすくなります。
点や丸を見つけること、読みを聞くこと、ことばの意味を知ることは、それぞれ別の場面です。一度で全部できるかを判断せず、その日楽しめた一つを残してください。見た目と読みの変化を、親子でゆっくり確かめる遊びにしましょう。
切った文字に触れる遊びも取り入れたいときに
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本記事の濁点・半濁点カードは家庭で作る補助教材です。掲載したカードやことばの組が商品に収録されているという案内ではありません。切る遊びも試したい場合は、販売ページの内容を確認して選べます。
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