左利きの子どものはさみはどう選ぶ?道具・紙の置き方と見守り方|なぞときっず
左利きの子どもがはさみを使うと、紙が見えにくそう、切る線から外れやすい、右手へ持ち替えてしまうことがあります。「練習が足りないのかな」と決める前に、道具と座る位置を確認してみましょう。この記事では、3〜6歳を目安に、左手用はさみの選び方、紙の置き方、短い直線から試す手順、保護者の見守り方を紹介します。
左利きの子どものはさみは、表示・大きさ・状態で選ぶ
文部科学省の図画工作資料では、児童の手と利き手に合うはさみを用意し、留め具のゆるみや刃先の安全を確認するよう示しています。購入時は色だけで判断せず、パッケージやメーカーの商品情報に「左手用」「左利き用」と明記されているかを確認します。
左手用でも、未就学児向け、学童向け、工作用では大きさや使い方が異なります。たとえばメーカー公式サイトには「学童はさみ 左手用」と明記された製品があります。商品名だけで決めず、対象、刃先、サイズを公式情報で見比べてください。
確認先:文部科学省「図画工作・はさみ(授業の前に)」/ソニック「学童はさみ 左手用」製品情報
紙は体の正面へ。左手を動かせる空間も空ける
道具が合っていても、紙が右側へ寄りすぎていると、左手を内側へ折り込む姿勢になりやすくなります。子どもを椅子へ深く座らせるのではなく、足が安定し、肘を動かせる位置へ座ります。紙は体の正面に置き、左側の机上から玩具や筆箱をよけます。
切り始める前に、左手ではさみを持ち、右手で紙を支える位置を一緒に確認します。保護者は子どもの手首をつかんで動かさず、紙の向きだけを整えます。線を曲がるときは、はさみを大きくねじるのではなく、右手で紙を少しずつ回せるかを試します。
準備:「紙をおへその前に置こう」
持つ前:「左側にひじを動かす場所はあるかな?」
曲がるとき:「はさみを止めて、右手で紙の向きを変えてみよう」
切る練習は、短い一回切りから3段階で進める
最初から文字や曲線を切る必要はありません。年齢だけで進度を決めず、その日の様子に合わせます。疲れたり嫌がったりしたら、途中でも終えて構いません。
- 細い紙を一回だけ切る
幅の細い紙を大人が持たず机に置き、子どもが一回の開閉で切れる長さから始めます。 - 太い直線を短く切る
線の終わりを近くにし、「ここまで来たら止めよう」と終点を先に伝えます。 - 紙を回して緩い曲線へ進む
直線に慣れてから、右手で紙の向きを変える動きを加えます。できる枚数を増やすより、落ち着いて止められることを優先します。
はさみ遊びを始める時期や、開閉前に確認したい基本は、子どものはさみは何歳から?安全な始め方で詳しくまとめています。
保護者は「持ち替えさせる人」ではなく、環境を整える人になる
大人が右利きだと、向かい側から見本を見せたときに左右が反対に見えます。「こっちの手」と曖昧に言わず、「はさみを持つ左手」「紙を持つ右手」と役割を言葉にします。見本が伝わりにくい場合は、無理に同時に動かさず、紙を置く、はさみを持つ、一回切る、の順で一つずつ行います。
線から外れたときは「違う」「まっすぐ」と繰り返すより、「紙が右へ寄っていたね」「次は線を短くしよう」と条件を変えます。線からはみ出すときの4つの工夫では、紙の厚さや線の幅を調整する方法も紹介しています。
始める前:「一回切ったら、机にはさみを置こう」
切りにくそうなら:「左手はそのまま。紙を少し真ん中へ動かそう」
終わるとき:「今日はここまで。閉じてから大人に渡してね」
うまく切れないときは、利き手以外の原因を一つずつ確認する
左手用に替えても切りにくい場合は、すぐに右手へ持ち替えさせるのではなく、紙が厚すぎないか、線が細すぎないか、はさみが大きすぎないか、開閉が重くないかを確認します。切る量が多いと手が疲れることもあるため、一回切りを数回したら休みます。
「左利きだからできない」と決めつけず、道具、材料、姿勢、説明のどこで止まっているかを分けて見ることが大切です。日によって使いたい手が変わる子には、本人が自然に選ぶ様子を見ながら、危険のない道具と位置を用意します。読み書きや手先の発達などの効果を約束する遊びではなく、紙を切る時間そのものを無理なく楽しめることを目標にします。
使う間は見守り、終わったらすぐ手の届かない場所へ片づける
消費者庁は、子どもへ正しい使い方と危険性を伝え、保護者の目が届く場所で使うこと、きょうだいを使用中の子へ近づけないこと、使用後はすぐ手の届かない場所へ片づけることを案内しています。席を離れるときは、短時間でもはさみを机に残しません。
座って使う。刃を人へ向けない。持ったまま歩かない。使い終わったら刃を閉じて大人へ渡す。この四つを短い言葉で確認し、保護者が最後まで見守ります。
片づけでは、紙くずを子どもが集め、はさみの確認と保管は大人が担当します。文部科学省の資料も、刃の汚れを取り、閉じてケースやカバーに入れて保管するよう示しています。
安全の参考:消費者庁「はさみなどの刃物で子どもがけがをしないために!」
左利きの子どものはさみ選びは、「左手用を買えば終わり」ではありません。手に合う大きさ、紙を置く位置、切る長さ、安全に止められる環境を一緒に整えます。左手で無理なく一回切れる条件が見つかったら、次に直線、緩い曲線へ進みましょう。切った紙を文字遊びへ広げたい場合は、ひらがなを切って名前を作る遊びも参考になります。
切った形を並べて、文字遊びへつなげたいときに
「モンテッソーリ式 ひらがなちょっきん」は、3〜6歳を主な対象に、紙のひらがなを切って並べる工作遊びです。モンテッソーリ教育の考え方を参考にした教材で、教育そのものではありません。はさみは付属しないため、左利きのお子さんには年齢と利き手に合うはさみを別に用意し、必ず保護者が見守ってください。
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