小学生に売上と利益の違いをどう教える?お店屋さんごっこの計算方法

子どもが「500円売れたから、500円もうかった」と考えたとき、どう説明すればよいでしょうか。この記事では、売上と利益の違いを難しい会計用語からではなく、家族向けのお店屋さんごっこで確かめる方法を紹介します。値段、売れた数、使ったお金を順番に分けると、数字の意味が見えやすくなります。

親子で売上と利益の違いを計算するお店屋さんごっこ
結論:売上は「入ったお金」、利益は「使ったお金を引いて残るお金」最初は、売上と利益を別の封筒に分けるイメージで伝えます。売上を数えた直後に「ここから材料に使ったお金を戻すと、いくら残る?」と聞けば、計算と実際のお金の動きがつながります。

売上と利益の違いは、二つの式で伝える

売上は、商品やサービスを届けて受け取ったお金の合計です。一方の利益は、売上から、そのために使ったお金を引いた残りです。まずは次の二つだけを紙に大きく書き、同時に説明しないのがポイントです。

売上 = 値段 × 売れた数
利益 = 売上 − 使ったお金

実際の事業では、材料のほかにも包装、場所、道具、交通などさまざまな費用があります。日本政策金融公庫の創業向け資料でも、利益は「売上高−売上原価−経費」と整理されています。家庭で初めて体験するときは、計算を複雑にしすぎず、今回新しく買った材料代から始めましょう。

参考:日本政策金融公庫「新たに事業を始めるみなさまへ」(2026年5月版)

売上は入ったお金と大きく書かれた図を親子で見る様子
最初に、売上は受け取ったお金の合計だと確かめます。

100円のカード屋さんなら、こう計算する

家族にメッセージカードを届ける小さなお店を例にします。色紙200円とリボン100円を買い、カードを10枚作りました。そのうち5枚を、家族や祖父母に1枚100円で届けたとします。

売上100円×5枚
=500円
使ったお金色紙200円+リボン100円
=300円
残るお金500円−300円
=200円

この簡単な体験では、200円を「利益」として考えます。ただし、残った材料を次に使う場合や、道具代まで含める場合は結果が変わります。まずは一度計算し、「ほかに使ったものはあった?」と親子で見直すことが大切です。

商品の相手や内容、必要なお金から先に考えたい場合は、小学生向け事業計画書を5つの質問で作る方法から始めると、数字だけが独立しません。

売上から使ったお金を引いて利益を確かめる親子
売上を全部使えるお金と考えず、先に材料代を分けます。

3つの箱に分けると、お金の動きが見える

数字だけでは分かりにくいときは、空き箱や封筒を三つ用意します。「準備するお金」「売上」「残るお金」と大きく書き、実際のお金または家庭内の練習用カードを移動させます。

  1. 準備するお金を数える。
    材料を買う前に予算を決め、何にいくら使ったかメモします。
  2. 売上をそのまま入れる。
    販売後に受け取った合計を数え、「値段×売れた数」と合うか確かめます。
  3. 使ったお金を引く。
    材料代を分け、最後に残った金額を計算します。予想と違っても、すぐに正解へ直さず理由を探します。

日本政策金融公庫は、売上を「客数×客単価」などに分けて考える方法も紹介しています。家庭では、「何人が買ってくれた?」「一人はいくら選んだ?」と言い換えれば、掛け算の意味を確認できます。

参考:日本政策金融公庫「どうやって売上を増やす?」

準備するお金、売上、残るお金の三つの箱を使う親子
三つに分けると、入ったお金と残ったお金を混同しにくくなります。

よくある間違いは、計算の途中を見せる

売上を、そのまま利益だと思う

500円受け取ると、500円増えたように見えます。先に喜びを否定せず、「材料に300円使っていたね。戻したらいくら残る?」と一段ずつ聞きます。

家にある材料を全部0円にする

最初の体験では0円としても構いません。ただし振り返りで、「紙を買い直すなら何円?」「次も同じ数を作れる?」と聞くと、見えなかった費用に気づくきっかけになります。

たくさん売ることだけを目標にする

安くすれば数が増えるとは限らず、相手が喜ぶ内容かどうかも大切です。「だれに何を届けたいか」へ戻り、値段だけでなく、文字の読みやすさや渡し方も考えます。結果より試す過程を大切にする関わり方は、読む・比べる・試すを楽しむ記事でも紹介しています。

親は答えを言わず、確かめる質問をする

売上を確かめる:「1枚いくらで、何枚届けた?」

使ったお金を探す:「作る前に買ったものは何だった?」

利益を考える:「材料代を戻したら、いくら残る?」

振り返る:「次に一つ変えるなら、どこにする?」

先回りして式を完成させるより、子どもの予想を一度書いてから、レシートや個数と照らし合わせます。止まったときの段階的な助け方は、親のヒントの出し方と声かけも参考になります。

文部科学省は、アントレプレナーシップ教育を起業家の育成だけに限らず、挑戦を身近に感じ、行動する機会として案内しています。家庭でも「必ず稼ぐ」ことを目標にせず、考えて試し、予想との違いを振り返る体験として扱いましょう。

参考:文部科学省「アントレプレナーシップ教育」

答えを教えず質問しながら計算を見守る保護者
正解を先に伝えず、数字の根拠を一緒に探します。
販売体験は家族・親戚だけを相手にします。
友人や不特定多数への販売は勧めません。お金の受け渡しは保護者が一緒に確認してください。食品、包丁、火、アレルギーに関わる場合は、準備から提供まで必ず大人が管理します。

まとめ|売上と利益を分けると、次の工夫が見える

小学生へ売上と利益の違いを伝えるときは、「売上は入ったお金」「利益は使ったお金を引いて残るお金」と分けます。値段×売れた数で売上を出し、材料代を引くところまで、三つの箱や封筒を使って動かすと理解しやすくなります。予想と合わなくても失敗とは決めず、どの数字が違ったかを一緒に確かめてください。家庭での目的は利益額を競うことではなく、自分で考えた計画と結果を比べ、次の工夫を一つ見つけることです。

計画から振り返りまで、親子で試すなら

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